[アップデート] AWS Elemental MediaConvertで新しいJob templateとOutput presetが追加されました!
はじめに
清水です。AWS Media Servicesの1つでありファイルベースの動画変換サービスであるAWS Elemental MediaConvertに新しいJob templateとOutput presetが追加されるというアップデートがありました。
AWS Elemental MediaConvertではコーデック、解像度やビットレートなど変換する設定をまとめたOutput preset、またそのOutput設定などを複数まとめたJob templateが設定できます。このOutput preset、またJob templateを利用することで、動画変換処理単位であるJobを作成する際に一から設定することなく、既存のpresetまたはtemplateを使うことですばやく簡単に動画を別フォーマットに変換することができます。このOutput preset、Job templateは自分で一から作成すること、また既存のものを複製して修正すること、そしてAWS Elemental MediaConvertで提供されているSystem Output preset、System Job templateを使用することができます。
今回のアップデートでは、System templateとして5個のJob templateが、そしてSystem presetとして102個のOutput presetが追加されました!本エントリではこの新たに追加されたJob templateとOutput presetを確認しつつ、それぞれの使用方法を押さえてみたいと思います。
AWS Elemental MediaConvertのJob template
Job templateのSystem templateの確認
まずは新しく追加されたJob templateを確認してみます。MediaConvertのマネージメントコンソール左側のメニュー項目から「Job templates」を選択します。
Job templatesの画面にて検索ボックス左側の「Custom Templates」と表示されている箇所で「System Templates」を選択しましょう。
するとこちらのように、5つのSystem templateが表示されました。
今回のフォーラムでのアナウンスにて、System templateとして5個のJob templateされたとのことなので、この5つが新規追加されたものかと推測しています。AWS CLIのmediaconvert list-job-templatesコマンドでそれぞれのJob templateのLastUpdatedを確認すると、「1526340538」または「1526340539」となっており、UNIX時間として変換すれば「2018/05/15 08:28:58」または「2018/05/15 08:28:59」となります。これはフォーラムでのアナウンス日と一致します。
$ aws mediaconvert list-job-templates \ --list-by SYSTEM \ --endpoint https://xxxxxxxx.mediaconvert.ap-northeast-1.amazonaws.com \ --query "JobTemplates[].[Name,LastUpdated]" [ [ "System-Generic_Mp4_Progressive", 1526340538 ], [ "System-Ott_Dash_Mp4_Avc_Aac", 1526340539 ], [ "System-Ott_Dash_Mp4_Hevc_Aac", 1526340539 ], [ "System-Ott_Hls_Ts_Avc_Aac", 1526340539 ], [ "System-Ott_Hls_Ts_Hevc_Aac", 1526340539 ] ]
Job templateの使い方の確認
System Job templateが確認できたので、改めてJob templateについて使い方を押さえておきましょう。先ほどのJob template一覧画面で使用するJob templateを選択し、右上の[Create job]から、または使用するJob template名のリンク先、Job template details画面の[Create job]ボタンからCreate Job画面へ遷移できます。
Create Job画面ではこちらのように、Output groupsの設定がされている状態となるので、Inputや出力ファイル名パスなど最低限の設定すればJobが作成できます。
AWS Elemental MediaConvertのOutput preset
Output presetのSystem presetの確認
続いて新しく追加されたOutput preestについても確認してみましょう。MediaConvertのマネージメントコンソールで左側のメニュー項目から「Output presets」を選択します。
Job templatesと同様、Output presetsの画面にて検索ボックス左側の「Custom Presets」と表示されている箇所から「System Presets」を選択します。
これでSystem presetが表示されます。ページをスクロールさせて数えてみたところ180個ほどありました。この内102個が新たに追加されたものとのことです。追加前と比べて倍以上の数になっていることになりますね!
なお、具体的にどれが追加されたものかは確認ができませんでした。ただ、例えば一番上に表示された「System-Avc_16x9_1080p_29_97fps_8500kbps」の情報をAWS CLIのmediaconvert get-presetコマンドで確認したところ、LastUpdatedの値が「1526340558」であることが確認できました。UNIX時間として変換すれば2018/05/15 08:29:18 (UTC)となるので、フォーラムでのアナウンス日と一致しますね。新規追加、もしくは更新されたものと考えられます。
$ aws mediaconvert get-preset \ --name System-Avc_16x9_1080p_29_97fps_8500kbps \ --endpoint https://xxxxxxxx.mediaconvert.ap-northeast-1.amazonaws.com \ --query "Preset.[Name,LastUpdated]" [ "System-Avc_16x9_1080p_29_97fps_8500kbps", 1526340558 ]
Output presetの使い方の確認
新たに102個追加され、180個超となったSystem presetを確認できたので、改めてOutput presetの使い方も押さえておきましょう。マネージメントコンソール左側のメニュー項目から「Jobs」を選択、Recent jobs画面から[Create job]ボタンで進みます。
Job作成画面にてOutput groupsを[Add]ボタンにて追加します。以下はFile groupを選択した例です。Output presetを使わない場合は、こちらの設定項目を確認していくことになりますね。
Output presetを使用する場合は、一番上部の「Output settings」の項目に「Preset」の欄がありますので、こちらからOutput presetを選択します。するとこちらのように細かな設定項目は省かれ(Output presetで設定されているため)、Output設定が作成できます。
まとめ
AWS Elemental MediaConvertに新たに5つのSystem Job template、102個のSystem Output presetが追加されました。本エントリではこれらSystem Job template、System Output presetを確認し、またJob template、Output presetについて使用方法を確認してみました。多様な設定ができることはAWS Elemental MediaConvertの利点の1つでありますが、一から設定していくのは大変な面もあります。とりあえず動画変換を試してみたい、などという場合にはSystem Job template、System Output presetを活用し、また同様の変換処理を行う場合などについてはCustom Job template、 Custom Output presetをうまく活用していきましょう。引き続きAWS Elemental MediaConvert含めたAWS Media Servicesの機能アップデートに注目していきたいと思いいます!